【塾長ブログ】“知っていること”と“できること”は違う
塾長の新井です。今日は「“知っていること”と“できること”は違う」というお話をしていきたいと思います。
皆さんは、テストや日常生活の中で「知っていたのに出来なかった」という経験をしたことがありませんか。
私自身、このような経験が山ほどあります。また、小中高生を指導していると、テストで「解き方は分かってたのに、間違えてしまった」というケースを目にすることが非常に多くあります。
これを“Knowing Doing Gap”と言います。頭で分かっていることと(Knowing)と実際の行動(Doing)との間には、違い(Gap)があるという意味です。(詳しくはThe Knowing-Doing Gap, Jeffrey Pfeffer・Robert I. Sutton,2000に書かれています)
では、なぜこのGapは生まれてしまうのでしょうか? 原書と若干相違があるかもしれませんが、知っていることに満足してしまい行動する練習を十分にしていないからだと私は思います。
例えば、数学の問題で(解き方は分かっているのに)ミスをしてしまったとしましょう。
この時に、答えを赤ペンで書いてしまうケースをよく見かけます。
しかし、これは本質的な学習になっていません。答えを書いて解き方を「知ること」に満足してしまうからです。
正しい学習方法は、ミスした原因を考えた上で、すぐに解き直し、できるようにすることです。更に言えば、翌日など少し時間をあけてもう一度解き直してみるのがベストです。
ちなみに、これは部活動の練習や、マナーなど様々なスキル演習に役立ちます。実際に強いチームでは、できないことを徹底的に洗い出し、繰り返し練習をしますからね。
ただ「知っている」という状態で終わらせるのは、非常にもったいないということです。せっかく貴重な時間と労力を投資するのですから「できる」状態にしたいですよね!
ぜひ、皆さんも実践してみてください!
【写真】卒業生のワークです。上述した、解き直しを徹底して行っています。